読書はいつするべき? 読書の時間を作るコツを紹介

読書

成功を収めた経営者の多くは、たくさんの本を読んでいる。しかし読書には、相応の時間が必要だ。多忙な経営者はいったいどのように読書の時間を確保しているのだろうか。読書の時間を捻出するための工夫とともに解説します。

一般的なビジネスパーソンはいつ読書する?

一般的なビジネスパーソンが読書をするタイミングは、夕食後から就寝前の間や通勤時間中が多いという。また、読書にかける時間は、1日当たり約30分~1時間というパターンが多いようだ。中には「入浴時間に本を読む」という人など、自分なりのタイミングがある人もいる。

ビジネスパーソンは、たとえ読書に多くの時間を取れなくとも、毎日確実に時間を確保しやすいタイミングを考えて睡眠時間を少し削ったり、スキマ時間を活用したりする。なかには、車通勤を週2回だけ電車通勤に変えて、読書の時間に充てている人もいるようだ。

「読書をいつするか」という点も重要だが、自分なりに読書を習慣にしようと工夫している人も少なくない。「外出の際は必ず本を持ち歩く」「電車に乗ったら本を読む」などという人も多い。「いつ読書をするか」という意識だけでなく読書を習慣化するための工夫も考えたい。

忙しい経営者はいつ読書をすればいい?

結局、経営者は、いつ読書をすればいいのだろうか。基本的には、一般的なビジネスパーソンと同様に就寝前や通勤時間などのスキマ時間を利用するといいだろう。ただし読書の時間帯によって得られる効果が異なる点は、十分に考慮しておきたい。例えば短時間で読書の効果を得たいなら頭がクリアに働く朝、起床後かつ朝食前が最適だ。

脳の働きが活発で読書の意欲も高いため、ビジネス本や自己啓発本のようなジャンルの本が適している。ただし朝は朝でも通勤時間はストレスがかかりやすいため、内容的に軽めのエッセイや自分の好きなジャンルの小説などを読む方が楽しめるだろう。読書した内容をしっかりと頭に留めたい場合は、就寝前がおすすめだ。

また資格試験を目指して勉強する場合も就寝前が適している。翌朝目覚めたあとに昨晩の内容を軽く復習することで記憶に定着やすい。夕食までに時間がある場合は、比較的集中力が高まっているため、ビジネス本や自己啓発本の続きを読むのに最適だ。夕食後は、胃に血液が集まりリラックスする時間帯となることから気楽に読める内容の本が向いている。

読む本のジャンルによって最適な時間帯を決めてから読書を始めると、より充実した読書体験が期待できるだろう。

ある経営者の読書タイミングと時間捻出術

経営者は非常に多忙であるが一方で本を読む時間を確保している人も多い。ここからは、読書家として知られるある経営者の個人的な読書経験と読書時間捻出術を紹介する。その経営者は、1週間に3~4冊程度のペースで読書を続けているという。本を読むタイミングは、就寝前の1時間と電車での移動時間だ。電車で移動する場合は、たとえ1駅でも本を読む。

また起床後は、本ではなく新聞を3紙読む習慣が身についている。まるで歯磨きと同じように「新聞を読む」「読書」のどちらも習慣になっているのだそうだ。この経営者の時間捻出術は、テレビやインターネットなどによる時間浪費を最低限に抑える点にある。

起床後や帰宅後すぐにテレビのスイッチを入れてしまう経験がある人も多いのではないだろうか。また暇さえあればスマホからインターネットにアクセスし、いつの間にか時間を浪費してしまうケースも少なくない。なかなか耳の痛い話だが読書時間を捻出するポイントは、読書の習慣化と時間の浪費をなくすことにありそうだ。さらに読書を始めて習慣化させたいなら「自分が興味を持てる本を選ぶことも重要だ」と同経営者は語る。

本の内容に興味が持てれば読書が自然と習慣になり、他の本も読めるようになるという。最初から背伸びしたセレクトをするよりも、先が気になってしまう……そんな本を選び読書を始めてみよう。「続きが気になるのはイヤだ」「読み切りがいい」というタイプの人には、短い読書時間で十分に読み切れる星新一のショートショートなどはいかがだろうか。

料理が趣味の人なら料理レシピの本から始めるのもいいかもしれない。とにかくまずは、本に対する壁をなくすことから始めよう。これまでに紹介した経営者におすすめの読書のタイミングと読書時間の捻出術をおさらいすると以下の通りだ。

【読書のタイミング】
・自己啓発本やビジネス本:起床後または夕食前の脳が活性化する時間帯
・軽く読めるエッセイや小説:通勤時間や夕食後
・資格勉強など内容を覚えたい場合:就寝前

【読書の時間捻出術】
・読書を始める際は読み進めたくなるような興味を持てる本を最初の1冊に選ぶ
・テレビやスマホ時間を最低限に抑える
・読書を習慣化する
・少しのスキマ時間も活用できるよう本を1冊持ち歩く

読書で経営力を育てよう

読書が良いとは分かっていてもなかなか始められない原因は、本を読むことに慣れていないためだ。興味を持てる本を見つけて読書を習慣化することにさえ成功すれば、本をより身近に感じられるようになり自分の世界が大きく広がるだろう。テレビやインターネットの情報だけでなく本からも多くの情報や知識を得て経営者に求められる「答えのない問いを考え抜く力」を自分で育てていこう。

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